20191105

何の目的がある訳でもなく漠然と、私信。呟きもまた私信では有るのだけれども。どうにも140の縛りの中では仕切れない表現(そんな大それたものでは勿論無い)もあるかも知れない、ゆえに。まあ、私信、何を言おうと。私情。なんとか拭えるでしょう、そう言っていれば。僕の犯してしまったことだって、「弱さ」に隠れた卑怯さだって、臆病さだって大した事のない読み物のように、ペン先にインクが溜まって潰れた粗雑な覚え書きのように受け容れてくれるでしょう。そろそろ片手で数えるのも難しくなってくる程の年を遡ったその秋、僕は確かに僕の息の根を止めた。どうでも良かった、自身は生き方を上手く知らなかったので。…懺悔か、これは。 ああ、覚えていたいような、憶えて痛いような、覚えていた異様な。必ずしも、愛おしくはない。君が以前住んでいた家の様な思い出。思い出なんて、「綺麗」な呼び方。君ん家の近くで羽を痛めた蝶を助けたね、神社の茂みに逃してやったね。何の話かも、分からないでしょう。思考が止めどなく僕の脳裏を泳いで流れていく。切れた唇の鉄の味を舐め取りながら、シートを倒して助手席から見た地元周辺の家々のくだらなさも、コンビニで買った黒いイヤホンの絡まった場面も、何も、分からないまま。分かるのは僕は僕を許せていない。総てに於ける、ちんけな動機だけだ。