20191109

ここ最近晴れがよく続いている。人間ってのは(いや、僕だけなのかもしれない)変化に恐怖するくせにそれを求めたりすれば、逆も然りで恒久的なものに怯えるのに、それを求めたりする。気まぐれなんて言って仕舞えば、可愛く聞こえたりもするが、都合が良すぎるし、狡すぎる。あまりに馬鹿であまりに品がないのだ。 どうでもいいだけの雨を求めている。どうでもいい場所で、どうでもいいくらいに温められたコーヒーか何かをすすって、横になっていたい。どこかの朽ちた木造長屋の表に出された、朽ちたブラウン管テレビを思いながら。…冬を待つ気持ちも勿論あるのだ、乾いて冷えた夜に乗った電車の窓から見た高速を滑る光の列に焦がれているんだ。 なぜなら僕は気まぐれだから、である。どうしても僕は、「どうにも」成れないようだから、しばらく洗えていない車に見える雨粒の跡を、乱視のくせに、じっと見つめたりなんてしてやるつもりだ。仕様の無いまでの自尊心。くだらな過ぎる。「どうとでも」成って仕舞えば良いのに。願うんじゃあない。